概要

りとうの家

本計画は沖縄県島尻郡、本島から飛行機で30分程度の離島に連棟の住宅を設計するプロジェクトである。
クライアントからは建売住宅であることから不動産価値を高めること、二階建てと平屋の連棟であること、
敷地から望める青々と広がる海と豊かな自然の景観を生かすことを求められた。

二階建て(母屋)の設計計画として、海が望める二階の床高さを最小に抑えることで眺望を確保しつつも
周囲を囲む常緑樹木であるタコノキと高さをなじませることで、高さを抑える計画としている。
方形の屋根が内部から庇へと連続し視線を美しい海へとつなぐ。一方、平屋(離れ)は海は望めないものの、
屋外プール、周囲の自然、植物に造詣のある施主により提供された様々な植栽が建物を彩る計画とし、
それらを最大限生かせるよう二階建てよりも床レベルを1.0m以上抑えることでプライバシーと開放性を
同時に確保する計画としている。屋上テラスでは海を見ながらバーベキューなど楽しめる。
二棟共に特徴的な大開口から繋がる離島の海や自然を取り込むことで不動産価値を高める計画となっており、
それぞれの開口の深い庇が強い日差しと雨を和らげる。

ランドスケープは琉球石灰岩、クバの木、月桃、ハイビスカス、アダン、その他クライアント提供の植栽を
中心に構成。十分な広い敷地に配置された建物からは、木々や花々、植物の成長を島の自然と共に楽しめる。
良い住み手と巡り合えますように。