概要

本計画は沖縄県本島西原町の閑静な住宅地の一角に一戸建て住宅を新築するプロジェクトである。
周辺環境として敷地は建物に囲まれておりプライバシーへの配慮が必然的に求められた。
施主と打ち合わせを重ねる中で、「ダイニングを中心とした子育て」「隣地建築物からの視線への配慮」
「リビングと繋がる中庭」が設計計画の根幹となった。

L字型の大きなダイニングテーブルは座る位置によって、リビング、テラス、スタディスペース、ダイニング
と様々な関係性を生み出す。家族の食卓、子どもの勉強、団らんの中心となる計画なっている。

中庭はリビングとの段差を極力なくすことで視覚的にリビングとの関係性を強めるとともに、一部は
バスコートとすることで内部空間を拡張する計画としている。中庭は奥行きのある庇を三方向に設けることで
隣地からの視線に配慮するとともに、強烈な日差しや雨を和らげる計画としている。

内部仕上げは白の塗装を基調しつつ、左官仕上げ、タイル等、テイストの異なる白を重ねることで
空間にシンブルながらも彩を与える計画とした。

設計当初、施主の小さな子供から「こんな家に住みたい!」という思いの詰まったスケッチをプレゼントされた。
どんどん手を加えていただいて、大人の想像の枠を超えて家族で楽しく住んでくれることを望む。